Windows11の復元ポイントとは?作成や利用方法について解説
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Windows11の復元ポイントとは?作成や利用方法について解説
アンドエンジニア編集部
2024.03.23
この記事でわかること
Windows11の復元ポイントは、パソコンに対する変更を以前の状態に戻せる機能のこと
Windows11における復元ポイントの作成は、自動で行う方法と必要に応じて手動で行う方法がある
復元ポイントはシステム回復やトラブルシューティング、データの保護など重要な役割がある

Windows11の復元ポイントとは?

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復元ポイントは、Windowsのシステムに組み込まれた機能の1つで、パソコンの一部の変更を以前の状態に戻せる機能のことです。復元できるのは、システムファイル、アプリケーション、レジストリなどがあり、システム設定の状態を元に戻すために使用されます。

ただし、システムの復元ポイントでは個人的なファイル(ドキュメント、音楽、写真、ビデオなど)の復元はできません。システムイメージとは異なり、システムの復元ポイントはWindowsファイルの変更を元に戻すためにのみ使用できます。

新たにソフトウェアをインストールする場合や、パソコンに大きな変更を加えるような際には、復元ポイントの作成をおすすめします。それは新たなイベントによって問題が生じた場合に、復元ポイントを利用することでPCを以前の状態に復元できるからです。

この記事では、このWindows11の復元ポイントについて、作成方法、利用方法などについて紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。

特定イベントで自動作成

Windows11では以下のように特定のイベントが発生した際にシステム保護機能により、復元ポイントが自動的に作成されます。ただし、機種によってはシステムの保護が無効になっている場合があり、システムの復元を使用する設定に変えておく必要があります。

・ソフトウェアがインストールされた時 ・ハードウェアドライバが更新された時 ・新しいハードウェアドライバがインストールされた時

【参考】:システムの復元を使用する |Microsoft サポート

Windows11で復元ポイントを作成する方法

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Windows11では、システムの復元が無効になっている場合があります。システムの復元機能を利用するには、手動で有効にする必要があります。以下の方法でシステムの復元が有効になり、復元ポイントを作成することができます。

【参考】:システムの復元ポイントを作成する |Microsoft サポート

自動で作成する

Windows11で復元ポイントを自動的に作成したい場合の手順を紹介します。この操作を行っておけば、日々復元ポイントが自動的に作成されますので、不具合発生の心配をせずに、更新プログラムのインストールなどを安心して行えます。

■ 手順1 「Win」キー+「R」キーを押して、「ファイル名を指定して実行」を開き、「sysdm.cpl」と入力して「Enter」キーを押します。

「システムのプロパティ」ウィンドウが開いたら、「システムの保護」タブをクリックします。「ローカルディスク(C)(システム)」を選択して、「構成」ボタンをクリックします。

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【図】システムの保護タブ>ローカルディスク>構成 

■ 手順2 「設定の復元」ウィンドウが開いたら、「システムの保護を有効にする」のチェックをオンにします。これでシステムの保護が有効になります。

その下にある「ディスク領域の使用量」はデフォルトで空きディスク容量の2%の領域が復元ポイント領域として確保されますが、容量を多く確保しておきたい方はスライドを調整して容量を増やせます。

ただし、復元ポイントは最新世代、もしくは1世代前まであれば用は足りますので、むやみに容量は増やさない方がいいでしょう。復元ポイントが増えすぎてしまった場合には、エクスプローラのクリーンアップ機能を使うと復元ポイントは削除できます。

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【図】設定の復元>システムの保護を有効にする 

【参考】:ディスクのクリーンアップ |Microsoft サポート

これで、アプリケーションのインストールやPCのアップデートを行うたびに、Windowsは自動的にシステムの復元ポイントを作成するようになります。

【Windows 11】ディスククリーンアップの手順を図解!うまくいかない場合の解決方法も

手動で作成する

自動的に復元ポイントが設定されている場合は特に必要性はありませんが、自分でシステムの設定変更やレジストリー操作などを行う場合など、復元ポイントを手動で作成しておきたいケースがあります。ここでは手動で復元ポイントを作成する方法を紹介します。

■ 手順1 「システムのプロパティ」の「システムの保護」タブに移動します。

復元ポイントを作成するドライブを選択し、「作成」ボタンをクリックします。外付けHDDなどを常に利用している場合にはここに表示されますが、外付けHDDをシステムディスクとして使用していなければ、選択する必要はありません。

また、USBデバイスは回復ドライブの作成にしばしば利用されますが、復元ポイントをUSBドライブに作成することはできないため、注意しましょう。

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【図】システムの保護タブ>ローカルディスク>作成 

■ 手順2 「復元ポイントの作成」ウィンドウが開いたら、後で分かりやすいように入力欄に任意の識別に役立つ名称を入力し、[作成]ボタンをクリックします。

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【図】設定ポイントの作成>識別情報入力 

作成した復元ポイントからシステムを復元する手順

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システムに加えた変更を元に戻し、パソコンを変更前の状態に戻したい場合は、変更前に作成された復元ポイントを用いてシステムの復元を行えます。以下、手順を紹介しますので参考にしてください。

手順1

「Win」キーと「R」キーを押して、「ファイル名を指定して実行」を開きます。コマンド入力欄に「sysdm.cpl」と入力し、[Enter]キーを押すと「システムのプロパティ」ウィンドウが開きます。

手順2

「システムのプロパティ」ウィンドウで「システムの保護」タブを選択し、[システムの復元]ボタンをクリックします。

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【図】システムの保護タブ>システムの復元 

「システムの復元」ウィンドウが表示されたら、注意書きを読み、納得したら[次へ]をクリックします。

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【図】システムファイルと設定の復元 

手順3

「システムの復元」ウィンドウに表示されたリストから、復元に利用したい復元ポイントを選択して、[次へ]をクリックします。

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【図】システムの復元>復元ポイント選択 

※[影響を受けるプログラムの検出]ボタンをクリックすると、選択した復元ポイントによって、どのような変更の影響があるかについて確認できます。

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【図】システムの復元>影響を受けるプログラムとドライバー 

手順4

復元ポイントの確認画面で、復元操作内容を確認して、問題がないと判断できたら、[完了]ボタンをクリックします。続いて復元が開始されます。

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【図】システムの復元>復元ポイントの確認 

復元ポイントを作成する重要性

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パソコンの不具合は、物理的な故障以外にOSのアップデート、アプリケーションソフトやドライバーの更新、システム設定ミスなど、ソフトウェアに起因するものもあります。

Windowsの復元ポイントはこうした不具合を予防したり、復旧を助けたりといった重要な機能を持っており、主に以下の4つの役割があります。

システムの回復

システムの復元ポイントを作成することで、Windowsのシステムファイルやレジストリ、設定を以前の状態に戻すことができます。ソフトウェアのインストールやアップデート、ハードウェアのドライバの変更などが原因で問題が発生した場合、復元ポイントを使用してシステムを回復できます。

トラブルシューティング

システムの復元ポイントを使用して、問題が発生した時点の状態に戻すことで、トラブルシューティングが容易になります。例えば、新しいソフトウェアのインストール後に問題が発生した場合、復元ポイントを使用して問題を解決できます。

データの保護

システムの復元ポイントは、システムファイルや設定のみを対象としているため、個人的なファイル(ドキュメント、写真、音楽など)は影響を受けません。重要なデータを保護しながら、システムの回復を行えます。

安定性の向上

システムの復元ポイントを定期的に作成することで、ウィルスやマルウェアによる感染などに対して、パソコンを感染前のクリーンな状態に戻すことができます。

もちろん、Microsoft Defenderやウィルス対策ソフトを用いて普段から外的脅威に対応する必要はありますが、それでも予期せぬウィルスやマルウェアに感染することはあります。そうした場合にも復元ポイントは有効です。

ただし復元ポイントは万能ではありません。アプリケーションのインストールやウィルス等によって不具合が起きた時は、最初にそれらのファイルをアンインストールや削除してから復元ポイントを利用するようにしましょう。

【参考】:Windows でのMicrosoft Defenderウイルス対策の概要 | Microsoft Learn

パソコンの安定性確保を図ろう

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この記事では、Windows11で復元ポイントを作成する方法と復元ポイントからWindows11を復元する方法を紹介しました。

システムの復元ポイントはWindowsの安定性とセキュリティを向上させ、問題が発生した際に迅速に対処できる重要な機能だと理解できました。復元ポイントを利用していなかった方は、この記事を参考にして、ぜひ復元ポイントの設定を行ってみましょう。

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