RFPとRFIの違い
RFPとRFIとの違いとは?エンジニアがシステム開発に活用するコツ
アンドエンジニア編集部
2021.04.30
この記事でわかること
一般的な情報の提供を求めるのがRFI、個別の具体的な提案を求めるのがRFPである
RFPやRFIの目的や作り方、そのポイントが分かる
できるITエンジニアはRFPやRFIを活用してより良いシステム開発を行っている

RFPとRFIの違いを押さえよう

違い

システム開発などでよく耳にするRFPとRFIこの2つは何が違うのでしょうか?間違えて理解していると恥をかくことがありますので、しっかり違いを確認しておきましょう。

RFPとは

ITエンジニアの皆さんなら、「RFP」という言葉を聞いたことがあるでしょう。中にはクライアントから提示されたRFPを読んだ方もいるかと思います。RFPとは"Request For Proposal"の略語で、日本語では「提案要請書」または「提案依頼書」のことです。

RFPはシステムの導入や業務委託に際して、発注先候補のSIerやベンダーなどIT事業者に対して、具体的な提案を求めるためのもので、主にシステム化の目的や概要、システム要件や制約条件などが記述されています。

RFPの作成はシステム開発や導入の実質的なスタートです。RFPの出来栄えが、システムの成否を左右するほど影響が大きく、ITエンジニアとしてはシステム概要書や要件定義書と同様のドキュメントと認識してください。

RFIとは

RFIは"Request For Information"の略語です。RFIは「情報提供依頼書」のことで、SIerやITベンダー各社に対して会社の基本情報・技術面の情報・製品に関する情報などの提供を求める依頼文書です。もちろんホームページなどからもある程度の情報は収集できますが、「当社は〇〇システムの導入を検討しているので、それらに関する情報を集めています」との意思表示の意味合いもあり、RFPの前段階の依頼書と言えます。

RFPとRFIの大きな違い

以上、簡単にRFPとRFIの概要について説明しましたが、両者の違いを一言で説明すると、「一般的な情報の提供を求めるのがRFI、個別の具体的な提案を求めるのがRFP」と言えるでしょう。

RFQとは

RFP「提案依頼書」RFI「情報提供依頼書」に似た言葉で「RFQ」という言葉があります。

RFQは"Request For Quotation"の略で、「見積依頼書」のことです。

RFIを提示した後、システム開発やパッケージ導入などの要件が具体的になると作成されるケースが多くなります。

発出の順番としては、RFI「情報提供依頼書」→RFQ「見積依頼書」→RFP「提案依頼書」が一般的ですが、RFQがRFPと一体で発出されることもあります。

自動車業界のRFxとは

RFPやRFIは主にシステム開発やシステム導入においてよく利用されますが、実は自動車業界でも利用されています。基本的な概念は同じです。

自動車メーカーなどのSourcing(契約業務)においてもRFI・RFP・RFQの3つのプロセスがあります。この3つを総称して「RFx」と呼ばれています。参考までにご紹介しました。

RFPに記述する項目と内容

RFPの項目

実際にRFPを作成するにあたり、サンプルがあると便利です。自社に過去のRFPがあれば参考にできますが、ない場合はテンプレートに従って作成するのが効率的でしょう。以下、RFPに盛り込むべき項目を列挙しますので、必要に応じて取捨選択して利用してください。

案件概要

提案を依頼する案件に関して、全体像をベンダーに分かりやすく記載します。

・依頼目的:何を提案してもらいたいのか

・背景:プロジェクトの経営的背景など

・課題:抱えている問題点や解決したい課題など

・プロジェクト目的 :プロジェクトが何を目的とし、何を狙っているのか

・ゴール:達成すべき目標(品質や納期など)

・範囲:システム開発やパッケージ導入の対象範囲

・会社情報:自社の事業内容・組織図・拠点情報・システム利用者の情報・関係部門などの情報

・システム構成:現行システムのハード・ネットワーク・関連システム情報など

要件

提案してほしい内容や情報を記載します。また、導入事例や同様のプロジェクトの実績があれば、それらも可能な限り記載してもらうよう依頼します。

・貴社情報:提案する側の会社に関する情報(資本関係、協力会社、サービス内容や製品情報など)

(すでにRFIに対する回答を得ている場合は、そのダイジェストを記載してらう)

・提案システムの概要:どのようなシステムやパッケージを提案してもらいたいのか記載

・期待される効果:提案してもらうシステムやパッケージによって、どのような効果が得られるのか

 (定性効果、定量効果両方)

・提案システムの構成

・プロジェクト体制とスケジュール案

・プロジェクトマネジメントの方法(レビューボード、進捗会議などの設置する会議体)

・運用や保守に関する内容

・サービスレベル(SLA・・Service Level Agreement)(定量表現で)

・成果物・納品予定物の一覧

・ドキュメント類のサンプル

・概算の工数と概算費用(パッケージの場合は、見積書)

・導入実績や導入事例

・著作権の帰属先・ライセンスなど

RFIに記述する項目と内容

RFI 項目

RFIに記述する項目は以下の5つあればRFIとしての要件は満たせるでしょう。他に追記したい事項があれば、自由に追記してください。

企業の基本情報

RFIは、単に導入製品やサービスに関してだけの情報を求めるものではありません。新たなビジネスパートナーの選定材料とする場合は、その企業に関する正確な情報の収集が必要です。HPに載っている情報以外の情報について、差しさわりのない範囲で提供を求めましょう。

自社の情報

自社情報は自己紹介と同じです。相手が初めて取引する企業の場合は、自社を知ってもらうことでより詳細な情報提供をしてもらえる可能性が高まります。例えば、自社が流通業であれば流通関係の取引企業や納入実績などの情報提供をしてもらえます。

趣旨や目的

RFIを作成した目的、どのような情報を必要としているのかなどを明確に記載します。それらが曖昧だと一般的な情報しか提供されない可能性がありますので、きちんと趣旨が伝わるように気を付けましょう。

製品・サービスなどの基本情報

製品やサービスに関する情報の提供を求めます。公示情報以外に、導入実績・製品・サービスの価格など、他社と比較しやすいように提供してもらう項目を明記しましょう。

製品・サービスの機能

取扱い製品やサービスの機能をより具体的に示してもらいます。製品やサービスの機能に加え、利用することによる具体的な効果・活用事例などの提示を依頼します。また、各ベンダーの横比較ができるよう各社に依頼する項目は統一しておきましょう。

RFIを活用して最適なRFPを

最適なRFP

RFPとRFIを別なものと考える方もいますが、実はこれらは一体で見るべきでしょう。RFPを作成する目的は、自社の課題解決に役立つシステム開発や製品を提供してくれる最適なベンダーを見つけることにあります。

そのためには、各ベンダーが理解しやすいRFPを作成する必要があります。RFPを受け取り、ベンダーが何を提案すれば良いのか判断が付かなければ、こちらが望む提案を受けることは難しくなるでしょう。

そうした事態に陥ることを避け、期待するような提案を受けるには自社と提案ベンダーとの相互理解、相互認識が欠かせません。RFIは両社の相互理解・相互認識のための重要な役割があるのだということを理解しておきましょう。

事前にRFIを活用してポイントを押さえたRFPを作成しよう!

RFPの作成に当たっては、事前にリサーチを行い、RFPを提示するベンダーを絞り込むことが必要です。RFIを情報収集に利用することで候補ベンダーの絞り込みがしやすくなります。

また、候補ベンダー・各ベンダーの製品・サービスのイメージが明確になり、RFPの記載にも役に立ちます。システム開発の依頼が前提にあることをRFIで伝えておけば、より具体的で有用な情報や提案をベンダーから引き出せます

RFIはRFPほど作成のハードルは高くありませんので気軽に提示ができます。しかもRFIの活用によって、より効率的にRFPの作成が行えます。RFP作成に当たっては、ぜひRFIを活用しましょう。

システム開発にRFPを生かそう

RFPはより良いシステム開発や導入に役立ち、システム導入の円滑化を図る上で欠かせない書類です。ネット上にはさまざまなテンプレートがありますが、RFPに記載すべき内容はプロジェクトによって異なりますので、テンプレートを参考にしながら必要な箇所を取捨選択し、最適なRFP作成を目指してください。できるエンジニアはRFPとRFIをうまく活用しています。

この記事では、RFPとRFIの違いやそれらに盛り込むべき内容について解説しましたが、実際にRFPを作成する際には、以下のポイントを忘れずRFP・RFIの作成を行ってください。

▪必要最低限の項目はきちんと明記する

▪発注者側とベンダー側の役割を明らかにする

▪要件が定まっていないものがあれば、それらも包み隠さず明記する

▪ベンダー側に役立つ情報があれば、ベンダーの立場に立って出来る限り記載する

そして、もう1つ大切なことはRFIとRFPは対だということです。RFIをうまく利用してより良いRFPを作成し、そのRFPを発注者側・ベンダー側ともに活用することで、システム開発に生かしてください。

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