CompTIAとは?認定試験の種類や取得のメリットを解説
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CompTIAとは?認定試験の種類や取得のメリットを解説
アンドエンジニア編集部
2024.02.26
この記事でわかること
CompTIA認定資格はIT技術の実践力や応用力を認定する、世界的に高く信頼される資格である
CompTIA認定資格は分野やレベルに応じて多くの種類があり、受験者は自身の志向に応じて受験できる
CompTIA認定資格の試験体系は次に目指す資格が分かりやすく、キャリアパスの形成に役立つ

CompTIAとは

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社会のDX化が急速に進む中、多くの企業がITシステムを活用して新しい時代に適応するためのビジネスの改善や変革を行うことが求められています。

その一方でIT人材は不足しており、経済産業省の試算によると将来的に40〜80万人規模でIT人材が不足するという試算が発表されています。

そんな状況の中、CompTIAは幅広いIT分野において特定のベンダーや製品に依存しない資格やトレーニングを提供する業界団体としてIT人材の育成に力を入れており、体系的な資格試験であるCompTIA認定資格を主催しています。

CompTIA認定資格はIT業務における実践力や応用力が評価される、世界的にも高い信頼性を持つ資格です。

【参考】:経済産業省 | IT人材育成の状況等について 【参考】:CompTIAについて

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CompTIA認定資格のどの資格を取得するか検討しよう

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ITエンジニアとしてキャリアを積む方にとって、CompTIA認定資格はスキルの向上とキャリアアップに大いに役立てられる資格試験です。

システム開発はIT業界の現場で従事するアドバイザリーグループが中心に行い、知識だけでなく実践力と応用力が評価されることから、現場で活用できるITエンジニア向けの試験として知られています。

CompTIA認定資格には分野とレベルに応じた多くの資格試験が用意されていますので、スキルの向上を目指すITエンジニアの方は、自分がどの資格を受験すると役に立つかチェックして受験を検討すると良いでしょう。

この記事では、CompTIA認定資格の受験に興味がある方のために、資格の概要・種類・取得のメリットなどについて説明していきます。

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CompTIA認定資格の概要

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ここでは、CompTIA認定資格の目的・受験方法・資格を活用できる職種の年収などについて解説します。

CompTIAの目的

CompTIA認定資格は、1993年のPCの急激な普及に伴ってクライアント環境の運用管理業務を行える人材が不足したことが始まりでした。

これによりIT企業各社はIT業務に必要なスキルの標準化を行って人材育成を行う目的でCompTIA A+認定資格を開発し、これが最初のCompTIA認定資格となりました。

その後、ビジネスで利用されるIT環境が変化するにつれて様々な業務分野の認定資格が開発されました。現在CompTIAは14種類の認定資格を提供し、ITエンジニアに必要とされるスキルを認定しています。

各認定資格は2〜3年ごとに内容が見直され改訂が行われており、常に最新のITスキルを認定する試験内容を維持しています。

CompTIA認定資格の受験方法

CompTIA認定資格試験は、ピアソンVUEの認定試験センターまたはオンライン試験で毎日受験することができます。

受験の予約はCompTIAアカウントへの登録を行って、インターネット上から行います。試験方式は、コンピュータを使って行われるCBT(Computer Based Testing)方式です。

受験料は試験の種類によって異なるため、受験申込時に確認しましょう。通常は一般価格での受験となりますが、CompTIAのメンバー登録をしている場合や、CAPP Academic Partnerとなっている団体に所属して受験する場合は割引価格で受験できます。

また、IT業界の素早い変化に対応することができるように、ほとんどのCompTIA認定資格には3年間の有効期限が設けられています。試験を受ける前に確認しておくようにしましょう。

資格を維持するには、CE(継続教育)プログラムの条件を満たす・上位資格あるいは改定試験への合格・承認されたIT認定資格の取得のいずれかが必要です。

【参考】:認定資格試験実施概要・受験方法 【参考】:認定資格試験価格

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CompTIA認定資格を活用できる職種の年収とは

CompTIA認定資格の試験分野は多岐にわたるため、エンジニアは自分が必要とする資格試験を選んで受験することができます。

ここでは、CompTIA認定資格を活用できる代表的な職種としてネットワークエンジニアの年収を見てみましょう。

ネットワークエンジニアの年収は「マイナビエージェント職種図鑑」での平均年収は380万円(※2023年10月執筆時点)、経済産業省2017年発表の「IT関連産業の給与等に関する実態調査結果」から近い職種のIT技術スペシャリスト(特定技術(DB・NW・セキュリティ等))を参考にすると、平均年収758万円と分かりました。

国税庁2020年発表の「民間給与実態統計調査」における民間企業平均年収は433万円なので、ネットワークエンジニアは一般平均年収と比べて低めから高めまで幅があることが分かります。

ネットワークエンジニアは顧客のネットワークの設計・構築・運用・保守などを手がけます。より幅広いスキルを持ち、セキュリティやクラウドなどについても経験が豊富なネットワークエンジニアは年収が高くなる傾向があります。

【参考】:マイナビエージェント職種図鑑 ※【平均年収 調査対象者】2020年1月~2020年12月末までの間にマイナビエージェントサービスにご登録頂いた方 【参考】:IT関連産業における給与水準の実態① ~ 職種別(P7) 【参考】:民間給与実態統計調査-国税庁

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CompTIA認定資格の種類とは

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CompTIA認定資格には多様な種類があり、受験者は自分の専門分野やスキルレベルに応じて受験することができます。ここでは、5つの試験のカテゴリごとに各試験の概要を説明していきます。

CORE

COREは、IT技術の根幹を成す基本的なスキルを評価する資格です。

CompTIA IT Fundamentalsは基礎的なITリテラシーを問う資格で、CompTIA A+はより実務的なスキルが必要です。CompTIA Network+、CompTIA Security+はネットワーク・セキュリティの業務に従事し始め、スキルを向上させたいエンジニアにおすすめの資格です。

■CompTIA IT Fundamentals ITの基本と専門用語・ITインフラストラクチャー、ソフト開発・セキュリティなど基本的なITリテラシーが問われます。難易度は低めに設定されており、ITエンジニアとして活躍したい人が最初に取得を検討したい資格と言えます。

■CompTIA A+ OSやソフトウェア・周辺機器に関する操作・運用スキルを評価する認定資格で、より幅広い知識が求められます。CompTIA A+を取得することで自身のスキルを再検証し、さらに高いキャリアを目指すことができるでしょう。

■CompTIA Network+ 企業や団体内で利用されるネットワークをセキュアに接続・運用するスキルを評価する資格試験です。実務上必要な実践的なスキルを持つことを求められ、トラブルシューティングにも対応できる能力が必要とされます。

■CompTIA Security+ セキュリティに特化した資格試験で、ネットワークセキュリティ・暗号化・ネットワーク設計・物理セキュリティなどのスキルが求められます。セキュリティ関連業務の経験が2年間あるエンジニアを対象としています。

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INFRASTRUCTURE

INFRASTRUCTUREは、クラウドやサーバ、インフラに関連するスキルを磨きたい人におすすめの認定資格です。CompTIA Cloud+・CompTIA Linux+・CompTIA Sever+の3種類があります。

■CompTIA Cloud+ クラウド環境での業務を実行するために必要なスキルを評価する資格です。セキュアなクラウド環境の実装や、ネットワーク・ストレージ・仮想化テクノロジの設計・構築・管理・運用などクラウド運用に関する幅広いスキルが必要とされます。

■CompTIA Linux+ Linux OS上で動作するサーバの設定から監視、サポートまでを担当する実務能力を評価する認定資格です。ベンダーニュートラルのLinux認定資格であり、インフラ構築業務を行う方は取得を検討したい資格と言えるでしょう。

■CompTIA Sever+ サーバの設置から管理・運用に関する幅広いスキルを認定する資格試験です。物理・ソフトウェアセキュリティの理解と実装や、トラブルシューティングなどの実践的な能力を持つことを認定します。

CYBERSECURITY

CYBERSECURITYは、近年重要性がますます高まっている情報セキュリティの専門家としてのスキルと知識を問う資格です。

■CASP+ 高度なセキュリティ実装のスキルがあることを認定する資格です。セキュリティ要件・リスク管理・インシデント対応・エンタープライズセキュリティなどの幅広いスキルを網羅し、10年以上の全般的なIT管理経験と、その内5年以上のセキュリティ管理経験が求められます。

■CompTIA CySA+ ITセキュリティの分析と、全体の改善を実行するために必要なスキルを評価する資格です。企業や団体の重要なインフラやデータのセキュリティを維持するために脅威検出や脅威分析のツールを使用し、分析・監視する能力を認定します。

■CompTIA PenTest+ ネットワークの脆弱性を検証するペネトレーションテストの実践的なスキルを評価する資格です。ネットワーク上の脆弱性を特定し、攻撃を受けた時のネットワーク回復のスキルを評価します。

DATA AND ANALYTICS

IT活用においてデータ分析の重要性がますます高まる中、そのスキルを磨きたいと考える方には「CompTIA Data+」がおすすめです。

■CompTIA Data+ データマイニングや統計手法の基礎から、データのライフサイクル全体にわたるガバナンスまで、データ分析の専門家として必要とされるスキルを認定する資格です。

データ分析を活用して新しいビジネスモデルを構築するために、複雑なデータセットを用いてデータに基づいた意思決定を支えるための知識が網羅されています。

ADDITIONAL PROFESSIONAL

ADDITIONAL PROFESSIONALは、IT業務におけるマネジメント、インストラクティング、クラウド関連のスキルを評価する認定資格です。

■CompTIA Project+ 小規模から中規模プロジェクトをリードするために必要なマネジメントスキルを評価します。大規模なプロジェクトをマネジメントしたい人にとって、スキル育成のために取得を検討したい資格です。

■CompTIA CTT+ インストラクターに必要とされる、効果的な講義を実現するために必要なスキルを評価します。インストラクターに必要とされる幅広い技能を問われ、取得すれば様々な業界や内容の講義において活用できます。

■CompTIA Cloud Essentials+ クラウドコンピューティングの意義や導入によるメリット・デメリットを判断できる知識を問われる資格です。クラウドのエントリーレベルの資格として位置づけられており、クラウドエンジニアとして活躍したいと考える人は取得を検討すると良いでしょう。

CompTIA認定資格取得のメリットとは

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CompTIA認定資格の取得には多くのメリットがあります。スキルを学べる・資格手当を受けられる可能性がある・キャリアアップに役立つなどが挙げられます。

取得した分野・レベルのスキルを習得できる

CompTIA認定資格を取得することで、取得した資格に応じた専門分野・レベルの実践的スキルを学ぶことができます。試験内容はITの現場で活躍するエンジニアにより1〜1.5年ほどのサイクルで見直されるため、常に最新の技術を身に着けることができるでしょう。

CompTIA認定資格を取得することで、その分野において高いスキルを持っていることを客観的に証明することもできます。

資格手当受給の対象となる可能性がある

会社によっては、CompTIA認定資格を取得すると資格手当を受給できる場合もあるでしょう。特に、ランクの高い資格は希少価値があり、社内評価も高まると考えられます。

試験の取得に当たっては受験料を負担してくれたり、研修を用意してくれたりする企業もあるため、受験前には社内規定を確認することをおすすめします。

キャリアパスの形成に役立てられる

CompTIA認定試験の試験体系は、資格をどの順序で取得したら良いか分かりやすくなっており、キャリアパス形成への活用が容易です。

例えばINFRASTRUCTURE系のキャリアを伸ばしたい場合は、CompTIA Network+の受験から始まり、業務内容によってSever+またはLinux+、Security+、Cloud+という流れが考えられます。

また、CompTIA認定資格はいずれも国際的に高い信頼を受けており、取得することでグローバルに活躍できるスキルを持つエンジニアであることが証明できることも大きなメリットです。

そのため、取得した資格を活用して、キャリアアップのための転職を考えるのもいいでしょう。

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自分のキャリアに合わせてCompTIA認定資格を取得しよう

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ここまで、CompTIA認定試験の種類や資格取得のメリットについて解説してきました。自分のキャリア指向や現在のスキルレベルと考え合わせて、受験してみようと思う資格試験があったのではないでしょうか。

CompTIA認定試験はIT業界において広く知られている信頼性の高い資格でもあるため、取得した資格を活用して自分の将来のキャリアを築ける企業に転職するという選択肢も考えられます。

しかし、転職活動を1人で行うのは苦労が付き物です。取得した資格を活用できる企業を見つけても、他の希望条件が合わなかったり、なかなか面談まで話が進まなかったりすることもあるでしょう。

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